Opalpearlmoon

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永遠の孤独を選んだ君へ

ルスカ・ロレンス
 
亜麻色の髪と瑠璃色の瞳をもつ17歳の少年、ドイツ国籍の俳優。
ユメミいわく「信じられないほど美貌の男の子」
若干ピアスフィルターがかかっているかもしれませんが、とにかく絶世の美少年です。
友情の真理を語り、瑞々しい感性をもつルスカ。
ユメミと惹かれあう彼は聖衣を使って若返ったアーネスト・ボークマンでした。
理想の映画を撮るため実業家になるものの、資金を準備できたころにはすっかり年老いてしまったアーネスト。少年のころに似ているクラウスに出会い夢を託しますが、志半ばで火事にあい死の淵をさまよいます。
そして水のオンディーヌの聖衣により美しい少年の姿で復活するのです。
彼はクラウスから生命エネルギーをもらうことによって17歳の若さを保っています。
オンディーヌの聖衣を完璧な状態にすることができる月光のピアスを探し日本へやってきました。
クラウスから生命エネルギーを奪わなくてもいいように、ルスカ自身の完全な不老不死のために。
しかし月光のピアスを得て聖衣を完全なかたちにしたとしても、老齢のクラウスは長く生きることができないでしょう。別れは数年でやってくる。
その時、ルスカはどうするのか。
クラウスは最大の理解者であり共有者でした。その彼がいなくなったときルスカに訪れるだろう絶対的な孤独。
映画の成功による栄光も、美しい少年の姿もきっとその代償にはならない。
聖衣を調節して徐々に年齢を重ねていくとしても、彼は一人で生きていくしかないのです。
 
永遠の孤独を選んだルスカ。
計画が破綻しどうしようもなくなったとき、異国の少女の言葉はどう響いたのでしょうか。
本当の彼を認め受け入れ肯定する言葉に心を打たれ、そこに孤独からの解放をみたのかもしれません。
 
ルスカ・ロレンスではなくアーネスト・ボークマンの映画。みてみたいです。
光坂くんと同じくロマンチックな作品かドキュメンタリーかなと思っています。
 
当時はおじいちゃんが少年の精神になるものだろうかと考えていましたが今ならルスカの気持ちがわかります。
年齢を重ねても心は歳をとらない、いつでも少女に戻ることができることを実感しているからです。
私は今の経済力知力で若くなりたいと思いますもん、なんてね。
 
「年にはその年の美しさがあると思うのよ~中略~本当にあなた自身が持っているものなら、いくら傷つけられたとしても、それで失われてしまうことはないのよ。~中略~痛みや哀しみを知っている心は、美しいと私は思うわ」
 
私はまだこの言葉を噛みしめ中です。