Opalpearlmoon

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星降る聖夜に愛をこめて。

CDレヴュー第5弾は「藤本ひとみ クリスマスキス」を取り上げたいと思います。
 
ひとみ先生プロデュース三弾目である「藤本ひとみクリスマスキス」は1991年冬に東芝EMIから発売されました。
今までのイメージCDとは異なり、作品やキャラクターをイメージしたものではなく、タイトルのとおりクリスマスをイメージしたつくりとなっています。
インストが5曲、ヴォーカルが1曲、そして「クリスマスメッセージ」として、ひとみ先生のメッセージと、キャラクターたちが選ぶ新約聖書の一節が朗読されています。
 
ライナーノーツのイラストは、新花織シリーズのさいとうちほさんと、まんが家マリナシリーズの谷口亜夢さん。
表紙は新花織。花純、凱、美馬、麗の4人です。麗の開けるプレゼントボックスを嬉しそうに見る花純。その後ろに凱と美馬がいるという構図になっています。
左後ろ、赤のストライプのシャツに黒に白のドット模様のリボンタイ、ベージュのパンツの凱は、片手に薔薇の花とプレゼントを持ち、片腕を隣の美馬の肩にかけて少し得意そうにわらっています。
そして黒のタイをほどき、赤色のジレと白シャツの美馬貴司。微笑んで麗のあけた箱の中を見つめています。
二人の前にいる花純は首周りに白いファーのついた赤のクリスマスカラーの可愛いドレス。プレゼントボックスのリボンを持って、ワクワクした表情でのぞきこんでいます。
麗は若草色のタキシード。横向きで花純たちに見えるようにひいらぎ模様のボックスを持っているので私たちからは中身はみえません。
麗がとっておきのプレゼントを用意、それを嬉しそうに開ける花純という微笑ましい美馬家のクリスマスパーティーの一場面です。
裏表紙は、シャルル。雪舞う中、ふちどりにファーのついたケープをまとったシャルルという構図です。ずいぶん童顔というか幼く描かれていて、145歳くらいに見えます。
 
1 君と二人のクリスマス
オルゴール風の音から始まる可愛らしい曲。出会い、恋に落ち、困難と壁を乗り越えて、結ばれる。そんな恋人同士を思い起こさせます。
 
2 プラチナ夜想曲
  華麗な夜想曲。美しいピアノの旋律が雪舞う上品な夜をイメージさせます。
 
3 クリスマス・メッセージ 1
  
ひとみ先生がアドヴェントについて語ってくれます。
 
キャラクターによる聖書の朗読
 
オレの信じる言葉は、
マタイによる福音書 第7
狭い門からはいれ。
滅びにいたる門は大きく その道は広い。
そして、そこからはいって行くものが多い。
命にいたる門は狭く その道は細い。
そして、それを見いだす者が少ない。
鈴影聖樹 (速水奨さん)
・ああ、これ以上この上なく鈴影さんらしい言葉だなぁ…。子どものころから大切にしてる言葉なんだと思います。
    
 
    ボクが好きな言葉はね……
    ルカによる福音書 第6
    人をさばくな。
    そうすれば 自分もさばかれることはないだろう。
    また 人に罪を定めるな。
    そうすれば 自分も罪に定められることがないだろう。
    ゆるしてやれ。
    そうすれば 自分もゆるされるだろう。
    与えよ。
    そうすれば自分も与えられるであろう。
 それから、
    ヨハネによる福音書 第15
    人が友のために自分の命を捨てること。
これより大きな愛はない。
……うん、そうだよね。
    光坂亜輝(佐々木望さん)
    ・どちらも光坂くんが目指している、体現していることですよね。
 
オレの好きな聖句は、
   ローマ人への手紙 第12
   愛に偽りがあってはならない。
   あなたがたを迫害する者を祝福しなさい。
   自分が知者だと思いあがってはならない。
   だれに対しても悪をもって悪に報いず すべての人に対して善を図りなさい。
   悪に負けてはいけない。
   かえって 善をもって悪に勝ちなさい。
……こうなれたら、いい。
     シャルル・ドゥ・アルディ(菊池正美さん)
   ・シャルルの言葉だと思うと考えさせられます。重いなぁ…
 
今オレが好きなのは、
   コリント人への第1の手紙 第12
   愛は寛容であり 愛は情深い
   また、ねたむことをしない。
   愛は高ぶらない、誇らない、不作法をしない。
   自分の利益を求めない いらだたない 恨みをいだかない。
   不義を喜ばないで真理を喜ぶ。
   そして すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。
   愛はいつまでも絶えることがない。
最も大いなるものは 愛である。
……そうかもしれない。
美馬貴司(井上和彦さん)
   ・恋に苦しみ愛に悩む彼にとって、指南となるべき言葉だったのかもしれません。切ない…
 
ひとみ先生より
   ヨハネの第1への手紙 第4章
   神を見た者は まだひとりもいない。
   だか、もしわたしたちが互いに愛し合うなら
   神は わたしたちのうちにいる。
 
4 星降る夜に愛をこめて
  クリスマスに愛し合う幸せなカップルのイメージ。
  ほんわか優しくて可愛らしい、鈴の音とお洒落なピアノが印象的な一曲です。
  最後に流れる鐘の音が結婚式を思わせます。
 
5 Colorful X’mas
ちらちらする雪の中、色とりどりにはじける明かり。うきうきとどきどきが溢れる街を歩く。
明るくって幸せな気持ちになる曲です。
 
6 トワイライト・キャロル
  ゆっくりと金色に染まる西の空と煌めく星と夕闇の東の空。白輝の山々と清廉に澄んだ空気と空。
  そんな風景を思い起こさせる壮大な曲。  私は一番好きです。
 
7 クリスマス・メッセージ 2
  ひとみ先生からのクリスマスメッセージです。素敵なクリスマスを……
 
8 クリスマス・キス
  クリスマスに想いだす、共に過ごした聖夜のことを。別れた君との想い出を。
  「あの時少しガキだったボク わりと話せる男になったよ」と大人になった彼の歌。
  唯一のヴォーカル曲で、歌手はもちろん影山ヒロノブさん。
 
語るべきはやっぱり「クリスマス・メッセージ」でしょう。作者本人がファンに語りかけるCDって珍しいのではないでしょうか。
ひとみ先生の言葉は引用しませんでしたが、聖書の1節に関しては全文載せました。
キャラクターのかたる聖書の1節も深いです。このCDが発売されたのは91年冬。マリナはトルソ、銀バラはメサイア、新花織はノクターンが発売されました。それを踏まえると、かなり考えさせられるものがあります。
そして、コバルト文庫作品において核となっているといっても過言ではない言葉ばかりだと思います。
これはファンサイトとしては見逃せません、考察し甲斐がありそうですね。
なにげに二つの光坂くんは優遇されているなぁ…。
インストの曲も素敵なんですよ。音楽の知識があればもっと具体的にレヴューできるのですが、語彙が少なくてすいませんっ!
 
クリスマスになると聴きたくなるアルバム。
まだ少し早いですね。
 
 
ところでクリスマスイブというと鈴影さんな方、私の他にもいらっしゃいませんかー!??
彼と出会って約20年、誕生日を忘れ去ったことはないです(笑)