Opalpearlmoon

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あこがれより熱いすき 2

 
深夜恒例のイタい系のキャラ語りをしたいと思います。
 
 
和矢のことについて。
私は、和矢の性格は生まれ持ったもので、それ以上でもそれ以外でもないと思っています。
でもね、やっぱりマリィのことが大きかったのかな、とも思うようになりました。
和矢が14歳のときに、自分の夢を追いかけたいといって家族を置いて母国に帰ったマリィ。
そして一年後に消息を絶ったマリィ。
「愛の迷宮でだきしめて!」で和矢は自分を責めています。
全然和矢のせいじゃないのに。
だって、14歳で母親にそんなことされたら、見捨てられたって思いますよ、家族より子どもより、夢と自分が大切なんだって思いますよ。
怒るのは当たり前です。
そして行方不明……死。
もし自分が無視をせず受け入れていたらそんなことにならなかったんじゃないかって、パリにどんな手をつかっても行かせなければよかったって、自分を責めてしまいますよ、子どもだもの。
このことが、モザンビークへシャルルを追いかけていき、シャルルについていこうとしたマリナを許したことの一端だったのかな、と思ったら切なくなってしまって
もちろん、作中に書かれている理由が全てです。
でも、シャルルを追ったのは「マリィをパリへ行かせた結果、死なせてしまった」ことに対する悔いがあって、同じことがおこることに対する恐怖もあったのかな、と。
モザンビークとパリじゃ大違いですが、「自分から離れて遠い地に行った人間が死ぬこと」という意味では同じです。
「愛の迷宮で抱きしめて!」から「愛いっぱいのミステリー」までマリナと読者の中では結構時間が経過していますが、意識不明で意識障害の記憶喪失で完全復活したのが「愛よいま、風にかえれ」だった和矢からしたら相当なショートカットです。体感的にはついこの前マリィが死んでいたことを知った、という感じだったのではないでしょうか。
和矢は自分のせいだなんていってますけど、そうじゃないですよね。
シャルルがモザンビークに行くことになったのは飛行機をハイジャックされたからだし、フランスに戻ってからモザンビークに出発をしたのが残された人質のためだし、戻ろうとしなかったのは本人の意志だし。シャルル本人だって「そんな風にかんがえちゃいけない」っていうでしょう。
美女丸にあんな手紙を送ってまで、頑なに自分で連れ戻すことにこだわったのは、このことが傷になっていたのかなと思うのです。
そして、シャルルについていくマリナが後々傷つかないように別れをつげたのは「旅立つマリィを受け入れなかった」ことに対する後悔があったのかな、と。
マリィの夢を理解せず拒んだまま別れた和矢。
なんで理解してあげなかったのだろう、と思っていたのではないのでしょうか。
だからこそ、今度同じようなことがあったら、強くなって、優しくなって、全力で受け入れようと。
自分と違う道を歩むことになるだろう彼女を責めず、その人生が良いものになるように、行動しよう。
それは、許さないまま、謝ることも和解することもなく永遠に別れることになってしまったマリィに対しての過ちを繰り返さないためであり、自分が後悔しないために。
 
こんな考えがうかんだら胸が苦しくなってしまって。
 
でも、和矢の過剰ともいえる献身は過去のトラウマによるもの、だとは思っていません。
彼の元々の資質と、きっと健やかだったであろうあたたかい幼少期に育まれたものが全てだと思っています。
理由なんてない。
 
和矢は和矢だから。
 
このテンションはまずいですね、はは。
イタいファンだからねー
 
しかし改めて読むと和矢って危ういなあ……。
安定してるなんて言われますが、それが逆に危うく思えてはらはらしてしまう。
本当に大丈夫なの……?と思って心配してしまう。
この感覚はリアル当時は確実になかったものです。
新たな視点で読むことができるようになったし、うん、再中毒してよかった。
 
和矢についても一度しっかり書けたらいいなあ。