Opalpearlmoon

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むかしむかしの戯言

 
今から十年くらい前だったかな。
再中毒を起こしていた時に考えていたことがあるんです。
もし、銀バラの続きを書いてくれるのなら、多少物語を変えてもいいから、書いてほしい、と。
だって、あと二冊、いや頑張れば一冊で完結させることができたじゃないですか。
銀バラは七聖宝を集めてユメミのピアスを外せば終わる、明確なゴールのあるお話なのですから。
当時、銀バラの発刊が止まった理由を、この後上手く物語を繋げることが難しくなったからだ、と考えていました。
それなら、その流れ自体を変えてくれてもいい、って思ったんです。
チェイカーのあとの物語を考えるのは、素人の私では想像できないくらい、難しいことのように感じていましたから。ハードル上げすぎていたんですよね。
「天使のカンタレラ」から「緋のチェイカー」までの間なら部分的に手を入れてもいい、むしろ入れて欲しいとすら思っていました。そしてチェイカーから話を繋げる。
具体的に言うと、ユメミちゃんと鈴影さんをどうフォローするか、でした。
後半三作は恋愛色が強くなり、それにしたがって2人とも暴走といってもいいほど動きをしましたから、先生自身も動かしにくくなっちゃったのかなと思っていたのです。
あのころも割と叩かれてたしなぁ……。
あとはアルディとの確執。
シャルルとの直接的な対立は押さえて、ルパートとのやり取りをメインにする。メインクラスのキャラが本格的に越境すると、お互いに食いあってしまって物語のバランスが崩れてしまうからです。
で、なんやかんや試練があって、聖冠を手に入れて、ピアスを外して完結。
そうはいっても続編は絶望的と言われていて、まったくの妄想でしかなかったわけですが。
 
だから、最初に銀薔薇が加筆されるって聞いた時、十年前の妄想が現実になった!私の理想のリメイクに思えて嬉しかったのです。
HPには視点が変わるなんて書いてなかったし。
 
まさか、キャラクターを変更されるなんて思ってもいなかった。
そうじゃないよ、そうじゃ!!
それを望んだんじゃない。
カンタレラだって、もう少しユメミちゃんに気遣って丁寧にしてほしいとは思ったよ、でもああいうことじゃない。
キャラクターは物語の根幹です。
愛しい銀バラキャラの性格だからこそ、チェイカー以後の物語に困ったわけで、そこを変えてしまえばそりゃもっと楽に物語を進めると思うよ。
でも、好きだから、そんなこと想像したこともなかった。
 
そりゃあね、大幅に設定を改変してヒットした作品もあるかと思いますよ。その場合、大体メインがメカだったり、バトルだったり、他に中心となる見どころがある作品だからです。
 
銀バラは少女小説です。
見どころは魅力的なキャラたちが紡ぎだすときめく物語であるはずです。
鈴影さんが鈴影さんじゃないのなら、ユメミちゃんがユメミちゃんじゃないのなら、そこにどんな意味を見出せばいいのでしょう。
 
むかしむかしの戯言がこんなかたちで実現するなんて、皮肉としかいいようがないです。
 
本当に戯言ですね。